・この2か月張りっぱなしのガット、張りたての頃に比べてどのくらい緩んだのかな?
このような疑問を持つ方に朗報です!
今回は、自分でガットのテンションを確認する方法を解説していきます。
「何ポンドで張ったか」を測定する事は実質不可能です。
まず残念なお知らせがあります。
張りあがったラケットの「張り上がりのテンションの強さ」から「ポンド数(Lbs)」を測定する事は不可能です。
なぜかというと、ガット張りで用いられる「ポンド」とは、
「ガットを張る時に何ポンドの強さでガットを引っ張るか」を表しているだけであって、
「張り上がりのテンションの強さ」には直結しないからです。
同じポンド数でガットを引っ張って張っても以下の要因で「張り上がりのテンションの強さ」が変わります。
・ストリングパターン
・ガットの種類
・ガットのゲージ(太さ)
・ストリングマシン(張り機)の種類、性能
・張る人の腕やクセ
・ラケットを固定する強さ
・張り方
・気温や湿度
こんなにありますね。まだまだあるかもしれません。
この説明を詳しくしたかったのですが、話がそれてしまうので少しだけ。
ガット張りは自動に見えるけど実際は手作業の部分が多いので、同じポンド数で張っても、全く同じ仕上がりのテンションで張る事は難しいです。
必ず誤差が出ます。
お店で張る時は、若干の当たり外れがあると思ってください。
(誤差で済む場合と大きなバラつきが出る場合が。腕と運ですね。)
ラケットが「面100平方インチ」で、「太さ1.25mm」の「ポリエステルガット」を「50ポンド」で張れば、
種類が違っても同じテンションで張りあがるはず。と思うかもしれませんが、これも間違いです。
「面100平方インチ」にも機種によって誤差がありますし、微妙に形が違う上、ガットが接するグロメットの形状や硬さが違うので張り上がりも異なります。
「太さ1.25mm」にも誤差があります。本当に1.25mmのものもあれば、1.24mmのものもあります。ガットの太さによって張り上がりのテンションは大きく変わります。
「ポリエステルガット」にも銘柄によって張り上がりのテンションが変わります。多角形などの形状の違いや、ガットの柔らかさ、しなやかさ、ガットがクロスする際の摩擦力にも影響を受けます。
よって、張りあがったラケットに対して「ポンド数」を測定する事はできません。
ポンド数は張った人にしかわからないです。
ラケットのスロートに貼られているシールを確認するか、張ってくれたお店に電話して確認するのがポンド数を知る唯一の手段となります。
「面圧」と「相対的なテンション差」を確認する事は可能
・面圧
・相対的なテンション差
この2点を測定する事は可能です。
「面圧」の方が絶対的だけど測定機器が高い。
「テンション差」の方が相対的だけど簡単。
という感じです。
面圧(DT)はショップで測ってもらいましょう
面圧(DT)は張り上がりの硬さを表します。
面圧は現状を知る上で大きな指標になるので、どのくらい緩んできたか、このガットは面が硬く張りあがる、などの参考になって良いと思います。
DT値を測定できる機械はとても高価で、家庭用の簡易なものでも5万円ぐらいします。
(参考:ゴーセン テニスコンピューター GA53という製品)
ラテスト社などの面圧測定器が置いてあるテニスショップがあれば張り替え前と張り替え後にDT値の測定をお願いするのが良いと思います。
ガットのテンション差を確認する機材
簡単にガットのテンションを測定できる機材があります。
価格も安いのでおすすめです。
ただ、数値自体には何の信頼性もないので目安として捉え、「同じラケットに同じガットを張った状態」で測定して比較する事にのみ使用する事をおすすめします。
張り方のタイミングの確認や、複数本張った場合のテンションのばらつき、日数経過によるテンションのゆるみなどの確認に使用してください。
ガンマ:テンションテスター
こちらはガットに挟んでひねるだけ。その力の抵抗でテンションを測定するアイテムです。
トルクレンチと同じ原理です。
アマゾンで4000円ちょっとで買えます。
これの欠点としては、テンションの単位がポンドではなくキログラム単位なので、頭の中でポンド換算できなければいけません。
(1kg=2.20462ポンド)
トーナ(ユニーク):ストリングメーター?
こちらも上記のガンマと同じ原理です。
ガンマとは違い、キロ表記とポンド表記の両方に対応しています。
ガンマと比較するとデザイン的に少しダサいかな・・・?
アマゾンで5800円ぐらいです。
ガットのテンション差を確認するアプリ
スマートフォンでガットのテンションを測定できるアプリがあります。
原理としては、ガットを叩いた音をスマホのマイクに拾わせ、その音の高さでテンションの目安を算出する、というものです。
「この面の大きさ、ストリングパターン、この素材のガットでこの音の高さなら○○ポンドだな!!」と判断してくれるアプリです。
これも数値は目安でしかないのですが、テンション差の比較としてはすごく使えるアプリなので持っていて損は無いと思います。
RacquetTune(ラケットチューン)
僕はこれを使用しています。
370円でgoogle playストアで購入しました。
apple store(iphone)にも対応しています。
他にも測定アプリは色々あるかもしれませんが、これで満足しているので他にアプリを探すつもりはないです。
(というより、これ以上に機能を求めようがない。)
一つの成功例として参考にしてください。
ガットのテンション確認方法:記事まとめ
自分でガットのテンションを確認する方法はありますが、相対的にしかテンションを測定することができないです。
ですが、道具を変更しない限り、これらはとても有効な手段だとおもいます。
ガットのテンションはとても大事なことですが、神経質になりすぎても良くありません。
テンションが気になって仕方なくなった場合は、張るお店を変えたり、ラケット試打をするなどして気分転換をする事をおすすめします。
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