ヨネックス ポリツアーレブは、2020年に発売されたポリエステル系のテニスストリングです。
ポリエステル系のガットは、耐久性やスピン性能が高い反面、打球感が硬くなりがちで、肘や肩に負担がかかるというデメリットがありました。
しかし、ヨネックス ポリツアーレブは、従来のポリエステル系ガットとは異なる素材や構造を採用することで、打球感を柔らかくしながらも、耐久性やスピン性能を維持した画期的なガットです。 では、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
ヨネックス ポリツアーレブの概要
ヨネックス ポリツアーレブは、ポリエステル系ガットの中でも最も柔らかいガットと言われています。 その秘密は、独自開発の「シリコンオイルインフュージョン」という技術にあります。
これは、ポリエステル繊維にシリコンオイルを注入することで、繊維同士の摩擦を減らし、柔軟性を高めるというものです。
また、ストリングの断面形状は、「マイクロフラットシェイプ」という平らな形状になっており、これによりストリング同士が絡まりにくくなり、スナップバック効果が高まります。 スナップバック効果とは、ストリングがボールに食い込んだ後に元の位置に戻る際に発生する反発力のことで、これが高いほどスピン性能が向上します。
さらに、ストリング表面には「パワーグライドコート」という特殊なコーティングが施されており、これによりストリングとボールの摩擦係数が低下し、滑りやすくなります。 これもまた、スピン性能を高める要因です。
以上のように、ヨネックス ポリツアーレブは、打球感を柔らかくしながらも、耐久性やスピン性能を高めるために様々な工夫がされているガットです。
ヨネックス ポリツアーレブを実際に打ってみた感想
それでは、実際にヨネックス ポリツアーレブを打ってみた感想をお伝えします。
まず、打球感についてですが、確かにポリエステル系ガットとは思えないほど柔らかく、しなやかな感触でした。 ボールとのインパクトがやわらかく吸収される感じで、肘や肩に負担がかからないのが良かったです。 また、ボールの食い込みも良く、コントロール性能も高いと感じました。
次に、スピン性能についてですが、これも非常に高いと感じました。 ストリングがボールに滑りやすく、スナップバック効果も高いので、ボールに回転がかかりやすくなっています。 特にトップスピンやスライスの効果が顕著でした。 ボールが低く飛んで落ちやすくなり、相手コートに深く入るようになりました。
最後に、パワー性能についてですが、これは少し物足りないと感じました。 ポリエステル系ガットは基本的にパワー性能が低いので仕方ないのですが、特にフラットショットやサーブでは、自分でしっかり振り抜かないとボールが飛ばない感じでした。
以上のように、ヨネックス ポリツアーレブを打ってみた感想は、打球感やスピン性能は非常に高く満足できるものでしたが、パワー性能は少し低めだと感じました。
ヨネックス ポリツアーレブの長所・メリット
ここでは、ヨネックス ポリツアーレブの長所・メリットをまとめてみます。
- 打球感が柔らかくしなやかで、肘や肩への負担が少ない
- スピン性能が非常に高く、トップスピンやスライスの効果が大きい
- コントロール性能も高く、狙った場所にボールを置きやすい
- 耐久性も高く、ストリングの切れやすさや移動しやすさは少ない
ヨネックス ポリツアーレブの短所・デメリット
ここでは、ヨネックス ポリツアーレブの短所・デメリットをまとめてみます。
- パワー性能が低く、フラットショットやサーブでは自分で力を入れないとボールが飛ばない
- ストリングの張り上げ時にシリコンオイルが出てきて手が汚れることがある
ヨネックス ポリツアーレブと他のガットの比較
ここでは、ヨネックス ポリツアーレブと他のガットとの比較をしてみます。 比較対象
としては、同じポリエステル系ガットの中でも人気の高い、ルキシロン アルパワーとバボラ RPMブラストを選びました。 それぞれのガットの特徴や違いを見ていきましょう。
ルキシロン アルパワー
ルキシロン アルパワーは、世界トッププレーヤーの多くが使用しているポリエステル系ガットです。 打球感は硬めで、パワー性能が非常に高いのが特徴です。
また、ストリングの断面形状は円形で、ストリング同士が絡まりやすくなっています。 これにより、スピン性能も高くなっています。
しかし、打球感が硬い分、肘や肩への負担も大きくなります。 また、耐久性は高いですが、テンションロスも早く起こります。
バボラ RPMブラスト
バボラ RPMブラストは、ナダルやジョコビッチなどのトッププレーヤーが使用しているポリエステル系ガットです。 打球感はやや硬めで、スピン性能が非常に高いのが特徴です。
また、ストリングの断面形状は八角形で、ストリング表面にはシリコンコーティングが施されています。 これにより、ストリングがボールに食い込みやすく、滑りやすくなっています。 これもまた、スピン性能を高める要因です。
しかし、打球感がやや硬い分、肘や肩への負担も大きくなります。 また、耐久性は高いですが、テンションロスも早く起こります。
以上のように、ルキシロン アルパワーとバボラ RPMブラストは、それぞれパワー性能やスピン性能が高いポリエステル系ガットですが、打球感は硬めで肘や肩への負担も大きいという共通点があります。
一方、ヨネックス ポリツアーレブは、打球感が柔らかくしなやかで肘や肩への負担が少ないという点で異なります。 また、スピン性能も高く、コントロール性能も高いという点でも優れています。
しかし、パワー性能は低めでフラットショットやサーブでは力を入れないとボールが飛ばないという点で劣っています。
ヨネックス ポリツアーレブに合うラケット
ここでは、ヨネックス ポリツアーレブに合うラケットについて考えてみます。 一般的には、ポリエステル系ガットは硬めの打球感なので、柔らかめのラケットと相性が良いと言われています。
しかし、ヨネックス ポリツアーレブはポリエステル系ガットの中でも柔らかいので、硬めのラケットとも相性が良いと思います。 特に、パワー性能が低めなので、パワー性能が高めのラケットと組み合わせると、バランスが取れると思います。
例えば、ヨネックスのラケットで言えば、EZONEシリーズやVCOREシリーズなどがおすすめです。 また、ストリングパターンも影響しますが、一般的にはオープンパターンの方がスピン性能が高くなります。
しかし、オープンパターンは耐久性が低くなるので、クローズドパターンの方が長持ちします。 自分のプレースタイルや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
ヨネックス ポリツアーレブをおすすめしたいプレーヤー
ここでは、ヨネックス ポリツアーレブをおすすめしたいプレーヤーについて考えてみます。 まず、打球感が柔らかくしなやかで肘や肩への負担が少ないので、ポリエステル系ガットに興味はあるけど、硬さや痛みが気になる人におすすめです。
また、スピン性能が非常に高いので、トップスピンやスライスを多用する人におすすめです。 特に、トップスピンはボールが低く飛んで落ちやすくなり、相手コートに深く入るようになるので、攻撃的なプレーをしたい人におすすめです。
さらに、コントロール性能も高いので、狙った場所にボールを置きやすくなります。 これは、正確さや安定感を求める人におすすめです。
しかし、パワー性能は低めなので、フラットショットやサーブでは自分で力を入れないとボールが飛ばないことに注意が必要です。 これは、パワー不足を感じる人や初心者には不向きかもしれません。
まとめ
この記事では、ヨネックス ポリツアーレブを実際に試打したレビュー感想を紹介しました。 ヨネックス ポリツアーレブは、ポリエステル系ガットの中でも最も柔らかいガットであり、打球感やスピン性能は非常に高いガットです。
しかし、パワー性能は低めで価格も高めです。 ポリエステル系ガットに興味はあるけど、硬さや痛みが気になる人や、トップスピンやスライスを多用する人や攻撃的なプレーをしたい人におすすめです。 パワー不足を感じる人や初心者には不向きかもしれません。 自分のプレースタイルや好みに合わせて選んでみてください。
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