テニスラケットは、プレイヤーの個性やプレースタイルを表現する重要なツールだ。しかし、数多くのモデルが存在する中で、自分に最適なラケットを見つけるのは容易ではない。
そこで今回は、2023年11月に発売されたばかりの「ウィルソン PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14」を実際に試打し、徹底レビューをお届けする。
PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14のスペック
フェイス面積: 95平方インチ
重量: 331g
バランス: 30.5cm
ストリングパターン: 18×20
打感・タッチ
打感は、歴代プロスタッフシリーズの中でも非常に柔らかい。厚みのあるフレームと柔軟な素材の採用により、ボールをしっかりと捉えた感覚と、心地よい打球感が楽しめる。
特に印象的だったのは、タッチの繊細さだ。微調整がしやすく、ボールコントロールに優れているため、意図した場所に正確なショットを打つことができる。
反発、飛び
反発性能は標準的だ。強烈な飛びを求める人には物足りないと感じるかもしれないが、コントロール重視のプレイヤーにとっては扱いやすい。
自分の力でボールを押し出す感覚があり、スイング軌道や体重移動を意識することで、威力とコントロールを両立したショットが打てる。
スピン
18×20のストリングパターンにより、スピン性能は非常に高い。ボールに強烈な回転をかけることができ、相手コートに深く沈めるショットや、鋭く曲がるショットを打つことができる。
特に、ベースラインからのスピンコントロールは秀逸で、相手を翻弄するような多彩なショットを繰り出すことが可能だ。
ストローク
ストロークにおいては、上記の打感、タッチ、反発、スピン性能が全て高次元でバランスしている。
柔らかい打感と優れたコントロール性により、安定感のあるストロークを打つことができる。また、必要に応じてスピン量を調整することで、攻撃的なショットも打つことができる。
ボレー、スマッシュ、ネットプレー
ボレー、スマッシュ、ネットプレーにおいても、PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14の性能は光る。
トップライトで操作性に優れているため、素早い動きに対応することができる。また、フレームの厚みと重量により、しっかりとボールを捉えることができ、威力のあるショットを打つことができる。
サーブ
サーブにおいては、コントロール重視の性能を発揮する。
強烈なスピンをかけることで、相手コートに深く沈めるサーブや、鋭く曲がるサーブを打つことができる。また、フラットサーブも安定して打つことができる。
操作性、振り抜き
操作性、振り抜きに関しては、非常に優れている。
先端が軽いのでラケットを自由に動かすことができる。また、重量により、スイング時にしっかりと安定感を感じることができる。
長所、メリット
- 柔らかい打感と優れたコントロール性
- 高いスピン性能
- 優れた操作性と振り抜き
- 多彩なショットに対応できる
短所、デメリット
- 反発性能は標準的
- パワー不足を感じる場合がある
同メーカーのラケットとの比較
PRO STAFF 97 V13
- フェイス面積: 97平方インチ
- 重量: 310g
- バランス: 325mm
- フレーム厚: 21.5mm
- ストリングパターン: 16×19
PRO STAFF 97 V13は、PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14よりもフェイス面積が広く、パワーのあるラケットだ。
より攻撃的なプレースタイルを求めるプレイヤーには、PRO STAFF 97 V13の方がおすすめだ。
BLADE 98 V8
- フェイス面積: 98平方インチ
- 重量: 305g
- バランス: 320mm
- フレーム厚: 20mm
- ストリングパターン: 16×19
BLADE 98 V8は、PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14よりも軽量で扱いやすく、打感が柔らかい。
PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14の方がボールを潰す感覚が強い。
他社のライバルラケットとの比較
バボラ ピュアドライブ
- フェイス面積: 100平方インチ
- 重量: 300g
- バランス: 320mm
- フレーム厚: 23mm
- ストリングパターン: 16×19
バボラ ピュアドライブは、PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14よりも軽量で、反発性能の高いラケットだ。
より楽にボールを飛ばしたいプレイヤーには、バボラ ピュアドライブの方がおすすめだ。
ヨネックス Vコア 95
- フェイス面積: 95平方インチ
- 重量: 305g
- バランス: 320mm
- フレーム厚: 20mm
- ストリングパターン: 16×19
ヨネックス Vコア 95は、PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14よりも軽量で、操作性に優れたラケットだ。
よりスピーディーなプレースタイルを求めるプレイヤーには、ヨネックス Vコア 95の方がおすすめだ。
おすすめストリング
ウィルソン NXT
- ナイロンマルチフィラメント
- 柔らかい打感と優れたコントロール性
- スピン性能も高い
バボラ RPM ブラスト
- ポリエステルストリング
- 高いスピン性能と耐久性
- 反発性能も高い
おすすめプレイヤー
- コントロール重視のプレースタイル
- スピンを多用するプレースタイル
- 多彩なショットを打つプレースタイル
まとめ
ウィルソン PRO STAFF SIX ONE 95 18X20 V14は、コントロール重視のプレイヤーにおすすめのラケットだ。
柔らかい打感、優れたコントロール性、高いスピン性能、操作性、振り抜きといった優れた特徴を持つ。
一方で、反発性能は標準的であり、パワー不足を感じる場合もある。
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