かつてテニス界に旋風を巻き起こした伝説のシリーズ、「HEAD PRESTIGE」。その名を受け継ぐ最新モデル「PRESTIGE MP」が、2022年に満を持して登場した。
今回の記事では、PRESTIGE MPの詳細なスペックと、実際に打ってみた率直な感想をお届けする。
スペック
- フェイスサイズ:99平方インチ
- 重量:310g
- バランス:320mm
- フレーム厚:21.5mm
- ストリングパターン:18×19
- ラケット長:27インチ
PRESTIGE MPを実際に打ってみたインプレ
打感・タッチ
PRESTIGE MPを手に取ると、まずその重量としっかりとしたグリップに、伝統的なプレステージシリーズの血統を感じさせる。しかし、従来のモデルと比べてフレーム厚が薄くなったため、想像以上に振り抜きやすく、スムーズなスイングを実現する。
打球感は、柔らかすぎず硬すぎず、非常に心地よい。ボールをしっかりと捉えた感覚があり、コントロール性に優れている。特に、スライスやドロップショットなどの繊細なショットが打ちやすいと感じた。
反発、飛び
PRESTIGE MPは、軽量モデルではないため、ボールの飛びは抑えられている。しかし、しっかりとしたスイングで打つと、ボールに強烈なスピンをかけることができ、重厚な弾道で相手コートに沈めていくことができる。
スピン
PRESTIGE MPの最大の特徴は、そのスピン性能の高さにある。オープンストリングパターンと独特なフレーム形状により、ボールに強烈な回転をかけることが容易だ。
特に、ベースラインからのスピン系ストロークは、相手にとって非常に厄介な存在となるだろう。
ストローク
PRESTIGE MPは、ストローク全般において高い性能を発揮する。コントロール性に優れているため、フラットストローク、スピンストローク、スライスストロークなど、様々なショットを意のままに操ることができる。
また、重量があるため、体重移動をうまく利用すれば、パワフルなショットも打つことができる。
ボレー、スマッシュ、ネットプレー
PRESTIGE MPは、重量があるため、ボレーやスマッシュなどのネットプレーにはやや不向きな印象を受けた。しかし、しっかりとしたグリップとコントロール性の高さにより、安定感のあるプレーが可能だ。
特に、ボレーでは、ボールをしっかりと捉えて、相手に隙を与えないプレーが期待できる。
サーブ
PRESTIGE MPは、重量とバランスの関係上、サーブにはややパワー不足を感じるかもしれない。しかし、スピン性能の高さにより、キレのあるサーブを打つことが可能だ。
特に、スライスサーブは、相手にとって非常に厄介な存在となるだろう。
操作性、振り抜き
PRESTIGE MPは、重量とバランスの関係上、軽量モデルと比べると操作性は劣る。しかし、しっかりとしたスイング軌道さえ身につければ、思い通りのショットを打ち分けることができる。
また、フレーム厚が薄くなったため、従来のモデルと比べて振り抜きが向上している。
長所、メリット
- コントロール性に優れている
- スピン性能が高い
- 打球感が心地よい
- 伝統的なプレステージシリーズのデザイン
短所、デメリット
- 重量があるため、人によっては扱いにくい
- 飛びが抑えられている
同メーカーのラケットとの比較
HEAD SPEED MP
- より軽量で扱いやすい
- 飛びが良く、攻撃的なプレーに適している
- スピン性能はPRESTIGE MPより劣る
HEAD RADICAL MP
- よりパワーがあり、軽い打球感
- スピン性能はPRESTIGE MPと同程度
- 操作性はPRESTIGE MPより良い
他社のライバルラケットとの比較
Wilson Blade 98
- より柔らかい打感
- よりパワーを出しやすい
- スピン性能はPRESTIGE MPより劣る
Babolat Pure Drive
- より軽量で扱いやすい
- 飛びが良く、攻撃的なプレーに適している
- スピン性能はPRESTIGE MPより劣る
ストリング、ガット
PRESTIGE MPは、スピン性能を活かすために、ポリガットがおすすめだ。特に、以下のストリングは相性抜群だ。
- HEAD Hawk
- Babolat RPM Blast
おすすめプレーヤー
- 中上級者以上の男性
- コントロール重視のプレーヤー
- スピンを武器とするプレーヤー
- 伝統的なプレステージシリーズのファン
まとめ
HEAD PRESTIGE MPは、伝統的なプレステージシリーズの血統を受け継ぎながら、現代風にアレンジされたモデルだ。コントロール性とスピン性能に優れており、中上級者以上の男性プレーヤーにおすすめだ。
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