「柔らかいのにパワフル」「飛び系なのにコントロールもできる」そんな相反する性能を兼ね備えたラケットとして、2019年にテニス界に衝撃を与えたのがウィルソン CLASHシリーズだ。そして2022年、更なる進化を遂げたCLASH V2.0が発売された。
この度私は、CLASH V2.0の中でも上級者向けモデルであるCLASH 98 V2.0を実際に試打する機会を得た。果たして、前作からどのような進化を遂げているのか? 厳しく、そして正直にインプレッションをお届けしたい。
CLASH 98 V2.0 のスペック
- フェイスサイズ:98平方インチ
- 重量:310g
- バランス:306mm
- フレーム厚:23.5/23.5/23.5mm
- ストリングパターン:16×20
CLASH 98 V2.0 を実際に打ってみた感想
打感・タッチ
前作の特徴であった柔らかい打感はそのままに、V2.0はより弾力のある打感へと進化している。ボールをしっかりと捉えた感覚があり、コントロール性能が向上していると感じた。
反発、飛び
反発力は前作よりも若干抑えられているように感じられた。しかし、スイングスピードが速ければ、十分なボールスピードを出すことができる。
スピン
スピン性能は前作と同様に非常に高い。ボールにしっかりと食い込み、意図した方向へコントロールすることが可能だ。
ストローク
柔らかい打感と高いコントロール性能により、ストロークは非常に安定する。特に、フラット系のショットは狙いやすく、コート深くに沈めることが容易だった。
ボレー、スマッシュ、ネットプレー
軽量なため、ラケットの取り回しが非常に良く、ボレーやスマッシュなどのネットプレーも快適に行うことができる。
サーブ
スピンサーブは非常に良く掛かり、エースを狙いやすい。フラットサーブも安定しており、威力も十分だ。
操作性、振り抜き
トップライトなバランスのため、操作性と振り抜きは非常に良い。女性や初中級者でも扱いやすいラケットと言えるだろう。
CLASH 98 V2.0 の長所、メリット
- 柔らかい打感と高いコントロール性能
- 優れたスピン性能
- 軽量で操作性、振り抜きが良い
CLASH 98 V2.0 の短所、デメリット
- 反発力が若干抑えられている
- スイートエリアが小さめ
CLASH 98 V2.0 と同メーカーのラケットとの比較
CLASH 100 V2.0
CLASH 98 V2.0よりもフェイスサイズが大きく、スイートエリアが広いため、より安定したショットを求めるプレーヤーにおすすめ。
ULTRA 100 V3.0
CLASH 98 V2.0よりも反発力が高く、パワーのあるショットを求めるプレーヤーにおすすめ。
CLASH 98 V2.0 と他社のライバルラケットとの比較
バボラ ピュアアエロ
CLASH 98 V2.0よりもスピン性能が高く、スピンにこだわるプレーヤーにおすすめ。
ヨネックス Vコア 95
CLASH 98 V2.0よりもパワーがあり、ハードヒットを求めるプレーヤーにおすすめ。
CLASH 98 V2.0 に合うストリング、ガット
ポリガット
コントロール性能とスピン性能をさらに高めたい場合は、ポリガットがおすすめ。
マルチフィラメント
柔らかい打感と快適性を求める場合は、マルチフィラメントがおすすめ。
CLASH 98 V2.0 をおすすめしたいプレーヤー
- 柔らかい打感と高いコントロール性能を求めるプレーヤー
- スピン性能を重視するプレーヤー
- 軽量で操作性、振り抜きが良いラケットを求めるプレーヤー
まとめ
ウィルソン CLASH 98 V2.0は、前作の良さを残しつつ、更なる進化を遂げたラケットだ。柔らかい打感と高いコントロール性能、優れたスピン性能を兼ね備えており、上級者だけでなく、幅広いレベルのプレーヤーにおすすめできる。
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