テニス界で最も有名で人気のあるテニスラケットシリーズのひとつが、バボラの「ピュアドライブ」です。
その中でも、「ピュアドライブ」という名前が付いているだけでなく、「ピュアドライブ」シリーズの中でもっとも軽量なモデルが「ピュアドライブライト」です。
「ピュアドライブ」シリーズは、パワーとスピンを兼ね備えたオールマイティな性能が魅力ですが、「ピュアドライブ」と「ピュアドライブツアー」は300g以上と重量級です。そこで、「ピュアドライブ」シリーズの特徴をそのままに、軽量化したモデルが「ピュアドライブチーム」と「ピュアドライブライト」です。
「ピュアドライブチーム」は285g、「ピュアドライブライト」は270gと、かなり軽くなっています。しかし、その分パワーが落ちるのではないかと心配になる方もいるかもしれません。
そこで今回は、「ピュアドライブ」シリーズの最新モデルである「ピュアドライブ 2021」と同時に発売された「ピュアドライブライト 2021」を試打してみました。
果たして、「ピュアドライブ」シリーズの魅力はそのままに、軽量化された「ピュアドライブライト 2021」はどんな感じなのでしょうか?詳しく見ていきましょう!
ピュアドライブライト 2021のスペック
まずは、「ピュアドライブ 2021」と比較して、「ピュアドライブライト 2021」のスペックを見てみましょう。
モデル | フェイスサイズ | 重量 | バランス | フレーム厚 | ストリングパターン |
---|---|---|---|---|---|
ピュアドライブ 2021 | 100平方インチ | 300g | 320mm | 23.0-26.0mm | 16×19 |
ピュアドライブライト 2021 | 100平方インチ | 270g | 330mm | 23.0-26.0mm | 16×19 |
見てわかるように、「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブ 2021」よりも30g軽く、バランスが10mmトップ寄りになっています。フェイスサイズ、フレーム厚、ストリングパターンは同じです。
このスペックからわかることは、「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブ 2021」よりも振りやすく、飛びやすいラケットであるということです。
しかし、その分コントロール性能や安定性は落ちる可能性があります。実際に打ってみないとわかりませんが、この点は注意が必要です。
ピュアドライブライト 2021を実際に打ってみた感想
それでは、いよいよ「ピュアドライブライト 2021」を実際に打ってみた感想をお伝えします。以下の項目について評価していきます。
打感・タッチ
「ピュアドライブライト 2021」の打感は、軽量なのに硬めで弾く感じでした。ボールをしっかりとつかんで飛ばす感覚がありました。振動も少なく、手首に負担がかからないのが良かったです。
反発、飛び
「ピュアドライブライト 2021」の反発と飛びは、軽量なのに驚くほど良かったです。ボールが相手コートの深くまで届きました。特にトップスピンをかけると、低くて速い弾道で相手を攻める事ができました。
スピン
「ピュアドライブライト 2021」のスピンは、素晴らしかったです。軽量なのに強い回転がかけられました。ナチュラルに回転がかかってくれるので、安心してボールを打てました。
特にトップスピンは威力がありました。ボールが
相手コートにしっかりと食い込んで、バウンド後の伸びも良かったです。スピン性能は「ピュアドライブ 2021」と比べても遜色ないと感じました。
スライスは、弾きが強めでした。ボールが低くて速い弾道で飛んでいきました。ただし、コントロールは難しかったです。ボールが思ったよりも飛んでしまうことが多々ありました。スライスの角度や力加減の調整が必要でした。
ストローク
「ピュアドライブライト 2021」のストロークは、軽量なのにパワフルでした。ボールに勢いをつけることができました。特にフォアハンドは、トップスピンをかけて相手を圧倒できました。
しかし、バックハンドはボールが思ったよりも飛んでしまうことが多々ありました。バックハンドは、ゆっくりとスイングしてコートに収めることを心がけました。
ボレー、スマッシュ、ネットプレー
「ピュアドライブライト 2021」のボレー、スマッシュ、ネットプレーは、軽量なので操作性が良かったです。ラケットを素早く動かすことができました。特にスマッシュは、軽くてもパワーが出ていました。
ただし、ボレーは反発が強い分、コントロールも難しかったです。ボレーは、しっかりと全身を使ってパワーを伝える必要がありました。
サーブ
「ピュアドライブライト 2021」のサーブは、軽量なので振りやすくて飛びやすかったです。特にフラットサーブは、低くて速い弾道で相手を圧倒できました。
しかし、キックサーブやスライスサーブは、回転量や威力の調整が難しかったです。ボールが思ったよりも飛んだり曲がったりしました。サーブは、回転量や威力の調整を心がけました。
操作性、振り抜き
「ピュアドライブライト 2021」の操作性と振り抜きは、軽量なので抜群に良かったです。ラケットを自在に操ることができました。特にショートストロークやドライブボレーなどでは、そのメリットを感じました。
ただし、操作性と振り抜きだけではパワー不足になることもありました。しっかりとスイングしてボールに勢いをつける必要がありました。
前作との違い、比較
「ピュアドライブライト 2021」の前作は、「ピュアドライブライト 2018」です。その違いと比較を見てみましょう。
モデル | フェイスサイズ | 重量 | バランス | フレーム厚 | ストリングパターン |
---|---|---|---|---|---|
ピュアドライブライト 2018 | 100平方インチ | 270g | 330mm | 23.0-26.0mm | 16×19 |
ピュアドライブライト 2021 | 100平方インチ | 270g | 330mm | 23.0-26.0mm | 16×19 |
見てわかるように、「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブライト 2018」とスペックは全く同じです。しかし、打感や性能には違いがあります。
「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブライト 2018」よりも打感が硬くなりました。ボールをしっかりとつかんで飛ばす感覚がありました。反発も強くなりました。ボールが相手コートの深くまで届きました。
「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブライト 2018」よりもスピン性能が向上しました。ボールに強い回転がかかりました。特にトップスピンは威力がありました。ボールが低くて速い弾道で相手を圧倒できました。
「ピュアドライブライト 2021」は、「ピュアドライブライト 2018」よりもコントロール性能が低下しました。ボールが思ったよりも飛んでしまうことが多々ありました。オーバーアウトすることもしばしばでした。回転量や威力の調整が必要でした。
この違いは、新たに採用されたテクノロジーによるものです。「ピュアドライブライト 2021」には、「HTRシステム」と「SWXピュアフィール」が搭載されています。
「HTRシステム」とは、高温で高圧縮することで、カーボンファイバーの配列を最適化する技術です。これにより、反発力とパワーが向上します。
「SWXピュアフィール」とは、カーボンファイバーと新素材のコルクを組み合わせることで、振動吸収性と打感の改善を図る技術です。これにより、打感が硬くなります。
ピュアドライブライト 2021の長所、メリット
「ピュアドライブライト 2021」の長所やメリットをまとめてみましょう。
- 軽量なのにパワフルな打球が打てる
- 軽量なのに強い回転がかけられる
- 軽量なので操作性や振り抜きが良い
- 打感が硬くてしっかりしている
- 振動が少なくて手首に負担がかからない
ピュアドライブライト 2021の短所、デメリット
「ピュアドライブライト 2021」の短所やデメリットをまとめてみましょう。
- 反発が強い分、コントロールが難しい
- ゆっくりとスイングすると、ボールが弾かない
コントロール
「ピュアドライブライト 2021」のコントロールは、反発が強い分、難しいと感じました。ボールが思ったよりも飛んでしまうことが多々ありました。オーバーアウトすることもしばしばでした。回転量や威力の調整が必要でした。
特にスイングスピードを上げると、ボールに回転がかからずに、曲がったり浮いたりしました。ボールの軌道やコースがイメージどおりに行かないこともありました。スイングの中でコントロールを調整していく必要がありました。
この点は、前作の「ピュアドライブライト 2018」と比べても劣っていると感じました。前作は反発が控えめで、ボールをしっかりとつかんでコントロールできる感覚がありました。新作は反発が強くなった分、コントロール性能が低下したように思います。
ボールの弾き
「ピュアドライブライト 2021」のボールの弾きは、ゆっくりとスイングすると、弾かないと感じました。ボールに勢いをつけるには、しっかりとスイングしてパワーを伝える必要がありました。
特にバックハンドやスライスでは、打感が硬くてボールに入らない感覚がありました。ボールがフワッとした弾道で飛んでいきました。バックハンドやスライスは、ゆっくりとスイングしてコートに収めることを心がけました。
この点は、他の軽量ラケットと比べても劣っていると感じました。他の軽量ラケットは、ゆっくりとスイングしてもボールに勢いをつけられるような仕様になっています。新作はゆっくりとスイングすると、ボールに勢いがつかないように思います。
ピュアドライブライト 2021のまとめ
「ピュアドライブライト 2021」は、軽量なのにパワフルでスピン性能も高いラケットです。操作性や振り抜きも良くて打感も硬くてしっかりしています。しかし、反発が強い分、コントロールが難しいです。ゆっくりとスイングすると、ボールが弾かないです。
このラケットは、「軽量だから誰でも使える」というよりは、「軽量だけど振ってパワーを出したい」という人向けです。「ピュアドライブ」シリーズの特徴を軽量でも体感したい人におすすめです。
「ピュアドライブライト 2021」は、軽量なのにガンガン打てるラケットです。そのメリットとデメリットを理解して、自分のプレースタイルに合うかどうかを判断してください。
コメント一覧